男はつはいよ 第45作

宮崎県油津、理髪店の女主人・蝶子(風吹ジュン)に、顔を当たってもらった寅さんは、雨宿りしているうちに、彼女の家に逗留することになる。高校の同級生の婚礼に来た、及川泉(後藤久美子)が寅さんに声をかけた瞬間、寅さんが足をくじいてしまう。その報せを聞いた満男は、泉に逢いたいがため、宮崎へ。ところが泉と一緒に迎えに来たのが、蝶子の弟・竜介(永瀬正敏)だから面白くない…
 風吹ジュン演じるヒロインの蝶子は、店のドアに鈴を付けて、その鈴を鳴らした客と結婚しようと密かに思っている。その鈴を鳴らしてしまう寅さんは果たして彼女のジンクスの人なのか? ロマンチックな大人の恋。満男と泉の青春物語も四年目を迎えて、今回は満男の“嫉妬”が描かれている。蝶子の弟で漁師の竜介に、『息子』(91年)で山田洋次作品に出演した永瀬正敏。南国、宮崎を舞台に、寅さんと蝶子、満男と泉、二組のドラマが賑やかに展開される。

監督:山田洋次