晩春『晩春』は、1949年に公開された小津安二郎監督の日本映画。 1949年度の「キネマ旬報ベスト・テン」の日本映画部門で1位に輝いている。日本国外でも非常に高い評価を得ており、英国映画協会選定の2012年版「批評家が選ぶ史上最高の映画トップ50」で15位に輝いている。 監督:小津安二郎2018.10.21 15:00杉村春子原節子小津安二郎
山の音川端康成の長編小説。戦後日本文学の最高峰と評され、第7回(1954年度)野間文芸賞を受賞。川端の作家的評価を決定づけた作品として位置づけられている。老いを自覚し、ふと耳にした「山の音」を死期の告知と怖れながら、息子の嫁に淡い恋情を抱く主人公の様々な夢想や心境、死者の夢を基調に、復員兵の息子の頽廃、出戻りの娘など、家族間の心理的葛藤を鎌倉の美しい自然や風物と共に描いた作品。繊細冷静に捕えられた複雑な諸相の中、敗戦の傷跡が色濃く残る時代を背景に〈日本古来の悲しみ〉〈あはれな日本の美しさ〉が表現されている。監督:成瀬巳喜男2018.08.06 15:00原節子
麦秋結婚にあまり興味のない娘と、そんな娘に早く結婚してほしいと気を揉む家族を中心にさりげない日常をユーモアを織り交ぜ淡々と細やかに描く感動作。北鎌倉に住む間宮家では適齢期を過ぎた娘紀子の結婚が何より気がかり。当の紀子は大手の会社で秘書として働き、いまだのんきに独身生活を楽しんでいる風だった。やがて、そんな紀子に縁談話が立て続けに舞い込むのだったが……。キネマ旬報ベスト・テン第1位。この作品を小津安二郎監督のベスト1とする声も多い。監督:小津安二郎しみじみと、ゆったりとした時間の中で物語が展開。当時のファッションと、鎌倉や東京の風景には戦争から立ち直った復興と、古き良き時代を感じます。時間が経つに連れ、一段と輝きが増してくる、特別な映画 ...2018.06.27 15:00杉村春子原節子小津安二郎
東京暮色父を裏切って家出した母を求める娘の激情を描く。小津にとっては最後の白黒作品であり、戦後期の大女優、山田五十鈴が出演した唯一の小津作品でもある。『東京暮色』はジェームズ・ディーンの代表作であるハリウッド映画『エデンの東』(1955年)の小津的な翻案とされる。次女明子役に当初 岸恵子を想定していたが、『雪国』の撮影が延びてスケジュールが合わなくなったため、有馬稲子がキャスティングされた。監督:小津安二郎とっても暗く、哀しい作品。家族という形がありながらも、みんなが孤独で孤立している。昭和30年代の映画ですが、この映画に描かれている家族像は、現在にも通じるものがあり、リアリティーが感じられました。2018.06.08 15:00小津安二郎原節子
東京物語日本映画を代表する傑作の1本。巨匠・小津安二郎監督が、戦後変わりつつある家族の関係をテーマに人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ。故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦。成人した子どもたちの家を訪ねるが、みなそれぞれの生活に精一杯だった。唯一、戦死した次男の未亡人だけが皮肉にも優しい心遣いを示すのだった……。家でひとり侘しくたたずむ笠智衆を捉えたショットは映画史上に残る名ラスト・シーンのひとつ。監督:小津安二郎何故だか、ドラマ「北の国から」で 五郎さんが子どもたちに残した遺言…「じゅん … 勝手にしろ」「ほたる … 勝手にしろ」… を、思い出しました。東京物語 は 何度観てもココロがキュンとします。広島と東京を舞台にして...2018.06.05 15:00小津安二郎原節子杉村春子
秋日和里見とんの原作を、「浮草」のコンビ野田高梧と小津安二郎が共同で脚色し、小津安二郎が監督した母娘の愛情を描く物語。撮影は「いろはにほへと」の厚田雄春。監督:小津安二郎原節子さんと 司葉子さんの美しさに見惚れっぱなしでした♡はじまりから終わりまで映像も音楽も素晴らしい …岸田國士作品の 葉桜 を思い出しました。2018.06.04 15:00小津安二郎原節子